PETRI
今はもうカメラメーカーとしては存続していない PETRI(ペトリ)というブランドがあった。国内では小西六に次ぐ古参メーカーで、徹底した低価格路線でユニークなカメラを生産していた。
中学生の頃。修学旅行に出かけるのに合わせて、父親が Canonet GIII QL19 を買ってくれた。しかし、私はこのカメラが好きになれなかった。なんと言ってもレンジファインダーより一眼レフの方がカッコいいし、よく写りそうだったからだ。
そんなところで、クラスの友達の中に PETRI を持っていたヤツがいたのだ。PENTAX SP(父親の)をぶら下げていたヤツもいたので PETRI がことさら羨ましい訳ではなかったが、それでも悔しいので安物ブランドということで溜飲を下げていた。
ところが、今こうして手に取って見ると確かにコストダウンの賜物ではあるにせよカメラとしては必要十分なのではないかと思える。特に露出計の無い V6 はシャッターのレスポンスも良く、手触りもいい。運良く美品が手に入ったこともあって、惚れってしまったかも...。
世の中には情熱を持って PETRI を愛している人がいる。
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